Docker の解説はスケールやデプロイの話から始まりがちですが、学習中のあなたにとっての価値はもっと単純です。何度でも作り直せる環境が手に入ることです。

PC を汚さない

Python 3.9 と 3.13 を同時に試したい、古いライブラリを入れたい。こうした要求は、コンテナの中でやれば PC 本体に一切影響しません。実験が失敗しても、コンテナを捨てれば元通りです。

最初に覚えるのは3コマンドだけ

bash
# イメージから使い捨ての部屋を立てて入る
docker run -it --rm python:3.13 bash

# いま動いている部屋を見る
docker ps

# 部屋の設計図(イメージ)を一覧する
docker images

--rm は、抜けたら片付ける指定です。学習中はこれを付ける癖をつけておくと、不要なコンテナが溜まりません。

Dockerfile は「部屋の作り方メモ」

dockerfile
FROM python:3.13-slim
WORKDIR /app
COPY requirements.txt .
RUN pip install -r requirements.txt
COPY . .
CMD ["python", "main.py"]

上から順に実行されるだけの、素直な手順書です。COPY requirements.txt を先に書くのは、依存が変わらない限りキャッシュを再利用させるためです。

つまずきポイント

  • コンテナ内の変更は、消すと消える — 残したいものはボリュームかバインドマウントへ
  • localhost はコンテナ自身を指す — ホストからは -p 8000:8000 で穴を開ける
  • イメージが巨大 — -slim 系のベースイメージを選ぶ